意外と説明しにくいアルコール依存症の状態やアルコール摂取を止めた際に生じる離脱症状について

こんにちは。
薬剤部の穐山です。
今回はお薬の話ではなく『意外と説明しにくいアルコール依存症の状態やアルコール摂取を止めた際に生じる離脱症状について』です。

アルコール依存症の状態と聞かれて何を思い浮かべるでしょうか。
手の震え?幻覚?幻視?いらいら?冷や汗?
これらの症状はアルコール摂取を止めた際に生じる離脱症状でみられるためアルコール依存症の状態とは異なります。
アルコール依存症の状態は主に一日中お酒のことばかり考えている、飲酒行動(開始、終了、量)を制御することができない、酩酊になるための飲酒量が増える、飲酒のために本来の生活を犠牲にする、心身に問題が生じているのにもかかわらず飲酒を続けるなど、これらの状態をいいます。
簡略化すると飲酒のコントロールを失い、本人もしくは周囲が社会的・経済的・身体的・心理的不利益を大きく被っている状態といえます。

ではアルコール摂取を止めた際に生じる離脱症状とはなんなのか。
飲酒中断後0~48時間程度で頻脈、頭痛、吐き気、不眠、発汗、手の震え、不機嫌、焦り、不安少しの刺激で怒るなどがあります。
さらに48時間~72時間を過ぎると過度の興奮、失見当識(ここがどこなのか、何時なのか)、意識障害、幻視が出現することもあります。
アルコール離脱後数か月間は不機嫌、焦り、不安、少しの刺激で怒るなどの症状がみられやすくなっています。

薬剤部より薬の話からアルコール依存症について非常に簡単に説明させていただきました。
今後はアルコールと薬の飲み合わせについて、アルコールがどんな病気を引き起こすのかなどお話できればと思います。
次回は小休憩として写真のロゴについて、そして依存症はアルコール依存症以外に何があるの?についてお話します。

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