アルコール依存症患者における断酒補助薬(レグテクト錠)について

こんにちは、薬剤部の穐山です。

久しぶりの投稿になる今回は『アルコール依存症患者における断酒補助薬(レグテクト錠)について』です。
結論から言うとこのお薬は飲酒の渇望(飲酒欲求)を抑える薬剤になります。
そしてこのお薬はアルコール依存症の治療目標が断酒の場合、薬物治療としては第一選択薬と定められています。

そんなレグテクト錠の簡単な作用を説明します。
まず公園にあるシーソーをイメージしてください。
シーソーで遊ぶ時は二人かつ体重が同じくらいの人で遊びますよね。
私たちの脳内では興奮性の神経と抑制系の神経がシーソーのようにお互いの様子を見ながら上手にバランスを保ちながら存在しています。
しかし、アルコール依存症では興奮性の神経の動きが活発になっており、抑制系の神経とのバランスが悪くなっています。(シーソーが片一方に偏ってしまい、不均衡になっている。)
その結果、興奮性の神経の動きが活発になることで飲酒の渇望(飲酒欲求)が強まってしまうというのが一連の流れです。
そこで断酒補助薬であるレグテクト錠はこの興奮している神経の動きを落ち着かせることにより、抑制系の神経とのバランスを保ち、飲酒の渇望(飲酒欲求)を抑えるといわれているお薬です。
飲み方は1日3回、1回2錠の服用で1日に計6錠服用する必要があります。

次回は治療目標が断酒の場合の第二選択薬であるノックビン、シアナマイドについて、次いでセリンクロ錠について説明します。
またそのあとは意外と説明できないアルコール依存症の状態やアルコール摂取を止めた際に生じる離脱症状について簡単に説明します。

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